飼う前にもう一度考えて

飼う前にもう一度考えて

ペットを飼うことは楽しい事ばかりではありません。

ペットとして大人気の犬や猫、最近では単なる愛玩動物から、大切な家族の一員となりつつあります。
しかし残念なことに、ペットブームの一方でペットを飼うことへの知識不足によるペットへの虐待や飼養マナーの欠如によっておこる近隣トラブルや迷惑行為も後をたちません。

可愛い盛りを過ぎると飽きてしまって飼育放棄される犬や猫...
”知らなかった”では済まされません。

飼えなくなり地域の動物管理センターに犬や猫が持ち込まれる理由には以下のようなケースが多くあります。

センターに持ち込まれる動物

  • 引越しで飼えなくなった
  • ペット禁止住宅で見つかってしまった
  • 鳴き声、悪臭など近隣から苦情がきた
  • ライフスタイルが変わりお世話ができなくなった
  • 家族にアレルギー症状がでた、赤ちゃんが生まれ、アレルギーが心配
  • 飼い主の体力不足、病気または死亡で面倒が見れなくなった
  • 犬、猫が病気になり、治療費が負担ができない
  • 高齢となったペットの介護に手がかかり面倒みれない
  • 子犬、子猫が生まれて育てられない
  • 犬、猫が言うことを聞かない、なつかないのでいらない

飼い主として責任を果たせずセンターに持ち込むということは、罪のない尊い小さな命を処分するということなのです。

不幸な犬や猫を増やさないために、飼う前に最期まで責任を持って飼えるのか、家族と十分話し合ってもう一度よく考えてみましょう。

飼う前に考えること

1.飼い主として終生飼育の責任を果たすために

【住居環境】

捨て猫

  • 今の住まいはペットが飼える住居ですか?
  • 転勤や引越しなどの予定はないですか?

【家族の同意】

  • 家族全員が動物を飼うことに賛成していますか?
  • 家族にアレルギー体質の人はいませんか?
  • 家族の協力と理解は不可欠です。

【ライフスタイル】

  • 飼いたいペットの種類や大きさはあなたのライフスタイルに合っていますか?
  • 個々の生態、特性により必要なお世話や、かかる費用が大きく異なります。慎重に判断しましょう。

【毎日のお世話】

  • 犬、猫を適正に飼養した場合の平均寿命は約15年です。
    約15年間、食事、トイレのお世話にお散歩、しつけに時間をかけることが毎日休みなく行えますか?
  • 高齢になったペットのお世話や介護を考えていますか?

【万が一のときのお世話】

  • 特に飼い主様が高齢の場合は、病気になったり、先に亡くなった場合、引き続きペットの面倒を見てくれる人がいるかどうかも、十分考慮して下さい。

【近隣の人々への配慮】

  • 鳴き声やふんの放置などが地域でトラブルの元になります。近隣に迷惑をかけないように必要なしつけや対策を実践できますか?

【災害時の備え】

  • 地震や洪水などの災害時、万が一あなたが飼えなくなったとき、ペットを守る方法もしっかり考えてください。

2.予定外の出費も十分に考えられます

ペットに掛かる費用

  • ペットを飼うためには、フードやトイレ用品などの日常品以外にも、病気になったり、介護が必要になった場合には治療費や薬代がかかります。
  • 経済的にある程度の余裕がなければ必要な治療を受けさせてあげることが難しくなります。飼い始めてから経済的な理由で行き詰らないように、あらかじめ必要な費用を考えておきましょう。

3.ペットが快適に過ごせる環境を確保できますか?

  • 犬や猫も人と同じように命があり、生きるために必要な要求があります。
  • 人に飼われている犬や猫は、制限された環境で日常を過ごし、自らの意志では満たすことのできない要求を飼い主は満たし、ペットができる限り快適に生活できるようにする責任があります。
「5つの自由」とは
国際的に認められている動物を適切に飼う(扱う)ための考え方です。日本でも「動物の愛護及び管理に関する法律」第2条に定められている人が動物を取り扱う場合の基本的な心構えとして、命ある動物をみだりに殺し、傷つけ、又は苦しめることがないようにするだけでなく、動物の習性を考慮して適正に取り扱うこと、適切な給餌及び給水、必 要な健康の管理並びにその動物の種類、習性等を考慮した飼養環境の確保を行うよう求めています。
  • 飢え・渇きからの自由
  • 痛み・負傷・病気からの自由
  • 不快からの自由
  • 本来の行動がとれる自由
  • 恐怖・抑圧からの自由

4.命を預かる責任

保護猫

実際には収入や生活環境、健康に100%保証のある人など存在しません。未来は誰にも予測できず、「絶対に大丈夫」という事は現実的にはありえないことです。

しかし、ペットを飼い始めたその日から、ペットの命はあなたにゆだねられます。
「こんなに大変だと思わなかった」「思っていた以上に大きくなって手に負えない」
飼い主の知識不足により飼育放棄されたペットは自らの命でその代償を払うことになるのです。

毎日のお世話や住まいの環境、経済状況...少しでも不安に思うことがあるのなら、まだペットを飼うべき時ではないのかもしれません。

ペットが天寿を全うするまで、数年~数十年にわたる月日を、すこやかに毎日楽しく一緒に過ごし、あなたがいなければ生きていけないペットを幸せにするために努力し続けることができますか?
ペットを飼う本当の楽しさは何なのかをどうか真剣に考えてみて下さい...。


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